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和歌山県立医科大学脳神経内科における研修の特徴

1.臨床

 当科では、神経?筋の症状を呈する疾患であればどのような疾患でも診断を行うことをモットーにしており、全ての患者に適切な標準的治療を受けていただけるように、研修医、指導医ともに常に研鑽を積んでいます。
神経変性疾患の専門家が多数在籍しており、王道の神経症候学(運動障害、不随意運動、発語障害、高次脳機能障害など)をトレーニングすることができます。とくにパーキンソン病の治療経験が豊富であり、ガイドラインを読むだけでは解決できない問題を多面的に解決する方策を学ぶことができます。また神経免疫疾患、筋疾患の専門家もそれぞれ在籍しており、症例毎に専門的見地からのアドバイスが容易に得られる環境であり、どの施設にも引けをとらないような診療体制となっています。
和歌山県の特徴から、大学病院でありながら市民病院としての役割も担っているため、対応する疾患は多種多様であり、Common diseaseから希少疾患まで、様々な疾患の診療を経験することが可能です。電気生理検査や神経?筋生検の技術も習得できます。
後期研修で主となる病棟業務は初期研修医、後期研修医、指導医のチーム制で行い、屋根瓦式の指導が行われます。さらに症例カンファレンス、教授回診を通してさらに個別症例毎の指導が行われます。サマリーのブラッシュアップも複数回行われ、症例をまとめる能力も飛躍的に上がります。とくに重要な症例に関しては、症例検討会、神経学会近畿地方会やその他学会での症例報告、論文作成などの指導も行われます。また週1回のJournal Club(論文抄読会)を通じて、最新の論文の医学的知識のみならず、各種届出や病診連携、チーム医療など、実践に基づいて指導を受けられます。
研修の結果、難関とされている神経内科専門医もスムーズに取得することが可能です(過去10年間の合格率は100%です)。

「2023年度入院患者(上位15疾患を抜粋)」

  病   名 入院患者数
1 筋萎縮性側索硬化症 46
2 パーキンソン病/レビー小体型認知症 22
3 重症筋無力症 14
4 中枢神経系感染症 14
5 CIDP 8
6 進行性核上性麻痺 7
7 多系統萎縮症 7
8 脊髄小脳変性症 7
9 多発性硬化症 6
10 ギラン?バレー症候群 6
11 炎症性筋疾患 6
12 てんかん 5
13 自己免疫性脳炎 5
14 脳梗塞 5
15 クロイツフェルト?ヤコブ病 3

*その他、多彩な希少疾患(例:ミトコンドリア脳筋症、BPAN、日本脳炎、ツツガムシ病、リウマチ性髄膜炎、ハンチントン病、硬膜動静脈瘻、進行性非流暢性失語、NIID、HMSN-Pなど)を含めた350疾患の診療を行っています。

「年間入院患者数の推移」

入院患者数

「週間予定表」

 
8:00 新患カンファレンス
朝回診
新患カンファレンス
朝回診
新患カンファレンス
朝回診
新患カンファレンス
教授回診
Journal
Club/Research Progress
症例検討会
 
14:00     電気生理検査
(希望時)
ボトックス
(希望時)

*上記以外は基本的に病棟業務となります。

2.研究

 研究対象はパーキンソン病および関連疾患、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、視神経脊髄炎、ギラン?バレー症候群、重症筋無力症などの臨床?基礎研究が主ですが、希望に応じてフレキシブルな対応が可能です。選んだ研究テーマ毎に随時研究チーム内で議論を行い、定期的に医局全体で開催される「Research progress」にて、進捗と研究方針の確認、ブラッシュアップを行っています。
また京都大学や広島大学と共同でiPS細胞を用いた研究、遺伝子解析研究なども行っており、国内留学も可能です。

3.研修環境

 当科はまだ歴史が浅く、小規模ですが、少人数ならではのアット博狗体育平台_博狗体育在线-集团网站で密着した指導を受けられます。直属の上級医はもちろん、教授、准教授からも直接指導を受けることができます。卒業大学毎の垣根も全くありません。
日本では全国的に医師の勤務状況は過酷で超過しがちであるのが実情ですが、当科では医療の質、研修の質を担保した上で、なるべく効率的に業務を行えるように、業務改善案を随時検討しながら、燃え尽き症候群の予防、ワークライフバランスの適正化に積極的に取り組んでいます。また多数の子育て世代が在籍しているため、妊娠?出産?子育てへの理解は比較的良好であり、全体で協力しあいながら業務を行っています。

初期研修および後期研修は下記プログラムに沿って行われます。

内科専門医研修プログラム
内科専門医研修プログラムは下記専門研修プログラム内の内科をご参照ください。

見学や相談は随時受け付けておりますので、下記にご連絡ください。
一緒に働くことができることを心待ちにしております。

医局長:阪田 麻友美 (m_sakata (AT)wakayama-med.ac.jp)

 

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