ご挨拶

2019年1月1日付で、和歌山県立医科大学衛生学講座に着任しました、藤吉朗(ふじよしあきら)と申します。当大学衛生学講座は幅広い分野における業績と人材を輩出してきた歴史と伝統ある講座です。先達の歴史と伝統をふまえながら、現代のニーズにもこたえるべく、本講座での教育?研究?運営を行っていく所存です。
浅学菲才の身ではありますが、多くの皆様から、ご指導?ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

一般の皆さま

衛生学とは「生」を「衛(まも)」る学問であり、広く人々の健康をまもる予防医学と考えています。私自身は生活習慣病、とくに動脈硬化関連疾患(脳卒中、心筋梗塞)や認知症の予防に関する疫学研究に従事してきました。これからは県立医科大学の講座の長として、地域の皆さまの健康増進?疾病予防に役立つ新しい科学的な発見や、健康活動の普及に貢献するべく努力してまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。

医療関連の皆さま

少子高齢社会を迎え医療関係者に求められる役割は広がる一方です。我々は予防のプロフェッショナルとして、医学にとどまらず栄養学、看護学、歯?薬学、医療統計、データ?サイエンス、そして社会学を含む多様な職域人材と連携し、目まぐるしく変化する今日の社会のニーズにこたえていくべく前進いたします。皆さまのご指導?ご協力をお願いいたします。

主な講座の研究内容

当講座は労働衛生、学校保健、精神保健といった幅広い分野での研究を進めてきました。私自身は前任の滋賀医大公衆衛生学部門スタッフとして、本邦の大規模全国コホート研究(NIPPON DATA、EPOCH-JAPAN)や、潜在性動脈硬化に関する国際比較研究(ERA JUMP研究、SESSA研究)に携わらせていただき、生活習慣病、特に動脈硬化関連疾患や認知症の予防に関する疫学研究を行ってきました。
本講座着任後は(1)地域住民の長寿要因の探索、(2)新型タバコ、(3)認知症と関連する脳の早期変化の予測マーカー、などの研究を開始し、学会発表?論文作成も着実に進行中です。
その他、(4)手腕振動症候群の病態解明と新しい診断体系の確立、(5)児童の注意欠陥多動性障害(ADHD)のリスクファクター及び合併症に関する疫学的研究、なども発展?継続しています。(具体的研究内容は、各スタッフの“ResearchMap”リンクを参照ください)。

大学院生?研究生を募集!

IT時代を迎え様々な情報が飛び交う世界になりました。“玉石混交”どころか、今やフェイク?ニュース(虚偽のニュース)やデマが正しい知見を覆い隠す感さえあります。このような時代に、信頼できる健康情報を峻別する力を備え、健康増進?疾病予防に関する科学的根拠に基づく知見を創出する人材を養成することは、本講座の大事な使命の一つです。「医学(medicine)」と「疫学(epidemiology)」とを基盤に、科学的思考の根本とその限界を認識し討議を重ねる骨太な教育と、研究者として豊富な経験を積んでもらうことを目指します。
私は一般内科医として10年間ほど日本で臨床経験を積んだ後、米国で内科レジデント、予防医学フェローとして5年ほど臨床に携わりました。留学中に「予防医学(preventive medicine)」と「疫学(epidemiology)」とを学ぶ機会に恵まれ、一般の臨床医学では学べなかった様々な考え方を知る機会に恵まれました。また英語による討議と論文執筆、疫学講義の経験も積むことができました。
世界に通用する考え方と方法論を共に学び、世界に発信できる研究を共に進めていきませんか!

わかやま社会学系専門医研修プログラム

和歌山県立医科大学は「わかやま社会学系専門医研修プログラム」の研修機関として、社会医学を目指す医師のキャリア形成支援の支援を行っています。私も、社会医学系専門医?指導医としてお手伝いしております。
詳しくはこちら(本学地域医療支援センター)の「社会医学系専門医」をご覧ください。

/shisetsu/cmsc/index.html

教授プロフィール

氏名 藤吉 朗 Fujiyoshi Akira
所属?職名 和歌山県立医科大学 衛生学講座?教授
略歴 岡山大学医学部卒(医学士)
学位 博士(医学)(滋賀医科大学)、公衆衛生学修士(ミネソタ大学)
専門分野 公衆衛生学、疫学、予防医学、特に生活習慣病の疫学と予防
資格 日本内科学会認定医、日本医師会認定産業医、社会医学専門医?指導医
研究テーマ 生活習慣病(特に循環器疾患病)および認知症の疫学研究

お問い合わせ

衛生学講座

afujiy[at]wakayama-med.ac.jp
※[at]は@に置き換えてください
TEL&FAX:073-441-0646

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